遊風の養生日記Ⅱ

術伝流の愉癒庵遊風(颶風颯雷電)が、鍼灸操体食養はじめ養生について書いていきます

東洋医学見聞録 下巻

東洋医学見聞録〈下巻〉初心者でも再現性がある鍼灸治療の実際

東洋医学見聞録〈下巻〉初心者でも再現性がある鍼灸治療の実際

 線維筋痛症慢性疲労症候群を経筋病として取り上げていた。また、神経症の経筋療法も載っている。これら病が経筋を利用した鍼灸治療の適応だとする考え方には同感。もっとも私は「経筋こそ経絡」という見方をしているが。
あらためて筋肉の生理学的病理学的基礎研究をすすめて欲しいものだなと思った。
 梅花鍼では痛いので市販のやや硬めのブラシが良いというのも、すでに患者さんにアドバイスしていたことなので同感。
 顎関節症がいつも歯を食いしばったためおこる咀嚼筋の疲れという説も前から講座で言っていたことなので同感。

 舌痛を頚椎6〜胸椎5の華陀経や心愈など背中のツボで治す話は参考になった。
  

 説明が中医によることが多いが、他の中医系の先生の説明よりもわかりやすく、中医に詳しくない私にも理解しやすい。

 
大骨空が目の病に効くことを不思議がられているが、経絡が立ち姿勢での重力負荷分担で、立ち姿勢での正中からの角度に近いところにツボが得やすく、とくに急性疾患では手首足首から先という視点からは当たり前だと思っている私には、逆になぜ不思議がってらっしゃるのかなという感じがした。非常に東洋医学を細かく勉強されている方なので、かえって大雑把な見方ができないのかなと思った。