遊風の養生日記Ⅱ

術伝流の愉癒庵遊風(颶風颯雷電)が、鍼灸操体食養はじめ養生について書いていきます

鍼灸4期/応用9.片麻痺

2月4日に練習するので、鍼灸4期/応用9.片麻痺のテキストを術伝MLに送った。おおまかには以下のとおり
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「鍼は引き鍼」改訂版原稿
【6】応用
[6-9] 片麻痺
(C)2006 愉愈庵遊風
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[1]基本的に
 脳梗塞など中枢神経性疾患による片麻痺症状の改善について取り上げる。急性期は、もちろん救急医療に委せますが、症状が落ち着いたら、指先への刺激だけでも早く始めたほうが良い場合が多いです。ただし、時間が掛かりますし、脳無い細胞の破損量が多いと途中から改善が停止する事も多いです。
 基本的には、先ず以下のポイントを押さえながら、体全体の歪みを整えていきます。
1. 指端、骨空など指先のツボに直接灸をして、熱さから逃げる動作を誘導し、動いた事で自覚できるようになった痛い場所付近に出ているツボを改善する。
2. 首を中心に、鎖骨肩など、脳への血行の妨げになりやすい痼りを緩める
3. 皮膚表面の温度差や感覚の有無の差の境目を見付け、その少し中枢よりに出ているツボを改善する。
4. 脳の破損個所に近い頭の表面から邪気が出ている事が多いので、そこに刺鍼すえる。また、経絡的に関連する手甲や足厥陰などに引く
5. 脳梗塞の場合には悪血を取り除く漢方薬や食養も大切になる
[2]ツボが出やすい処、狙い目
(1)指先
 指端を始めに、井穴、骨空、節紋、指裏横紋中央など、患者さんの姿勢に合わせて灸しやすい指先付近のツボに熱い透熱灸をして逃げる動作を誘導します。〜〜〜重くて足が全然動かない状態の時には、患側を上にした横向き寝で重力の影響を受けない状態で灸をして逃げてもらい、或る程度動くようになったら、仰向けで行い、良く動くようになったら、座位で重力に逆らってにげるようにしていきます。〜〜〜