遊風の養生日記Ⅱ

術伝流の愉癒庵遊風(颶風颯雷電)が、鍼灸操体食養はじめ養生について書いていきます

頭の打撲


 頭のてっぺん付近が痛いというので、調べてみたら、傷のような感じだった。「傷ができているみたいだけど、心当たりは?」と聞いたら、3日前に打撲したことを思い出したが、そのときは痛くなく、講座当日朝から痛み出したとのこと。こういう打撲したとき痛くなくて、数日後に痛み出す打撲は古傷になりやすいことを、自分の左肩甲骨の例をあげて説明。

 手甲に引き鍼して準備したあと、場所的に担当経絡の足厥陰のツボを探した。中封に出ていたので、刺鍼して邪気を引く。そしたら、傷跡の色がすこし薄くなった。代謝を促すため、患部まわりを散鍼。打撲の場合、悪血の処理を促すために灸や灸頭鍼をするとよいのだが、場所が頭のてっぺんで、すぐ下が頭蓋骨ということも考え、棒灸であぶった。その結果、傷跡のまわりが温まったのか明るいピンク色になった。手の八邪に出ていたツボに刺鍼して仕上げ。
 講座参加者のためにいろいろな手技を見せるためにやりすぎたかなとも思い、次の日にメールしたら、「頭の痛みはほとんど感じなくなりました。治療当日は少し頭が重い感じがしたが、ドーゼオーバーではなかったです。頭に傷があることさえ認識していませんでしたし、原因が分かり良かったです」との返事が来た。