遊風の養生日記Ⅱ

術伝流の愉癒庵遊風(颶風颯雷電)が、鍼灸操体食養はじめ養生について書いていきます

鍼の自然則4

術伝ML(muchukand)に「鍼の自然則4」を流してチェックを依頼。おおまかには以下の通り。そのうち術伝HPにも載せる予定
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『鍼は引き鍼』「鍼の自然則」その4
鍼治療では、病は三陽一陰に分ける
(C)2007 愉愈庵遊風
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 基本的に、鍼治療では、病はまず三陽一陰の四つに分けます。
「太陽の病」(「後ろの病」)
「陽明の病」(「前の病」)
「少陽の病」(「横の病」)
「陰の病」 (「内の病」)
これは、藤木俊郎先生が『素問医学の世界』などで経絡の最も古い形が「三陽一陰」と書かれていた事を元にしたのですが、なかなか臨床の場で使いやすい考え方だなと思っています。詳しくは病証編で取り上げます。
(1) 太陽の病
 太陽の病は、体の後側に主症状が出る病で、痛みが激しいことが特徴です。人間の体は、背骨を境に後ろの筋肉で前の内臓を支えています。4つ足の獣の頃に、背骨を境に上の筋肉で下の内臓をつっていた名残です。この後ろの筋肉が凝り固まるとその間を通る感覚神経の根本を圧迫するためだろうと思います。典型例は、座骨神経痛で、患側の尻えくぼの表面がぺこぺこで奥に硬い痼りがあります。