遊風の養生日記Ⅱ

術伝流の愉癒庵遊風(颶風颯雷電)が、鍼灸操体食養はじめ養生について書いていきます

鍼の自然則3

術伝ML(muchukand)に「鍼の自然則3」を流してチェックを依頼。おおまかには以下の通り。そのうち術伝HPにも載せる予定
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『鍼は引き鍼』「鍼の自然則」その3
手順が大切、型は先ず体で覚える
(C)2007 愉愈庵遊風
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(1) 手順
 鍼は手順が大事です。同じ配穴、つまり同じツボを同じ数選んだとしても、手順を間違えると結果が出ないどころか、一時的に症状を悪化させたりします。術伝流のような一本鍼の場合は特にそうですが、このごろは繊維筋痛症に代表されるように邪気が体にいっぱいの方が増えているので、置鍼の場合でも刺鍼していく順序、抜鍼してくる順序には注意したほうが良いと思います。
 「手足→胴体→手足」、「陽→陰→陽」が手順の二原則です。手足に引くと陽に引くを手順にしたものです。この二つの手順の原則を組み合わせれば、「手足(陽→陰→陽) → 胴体(陽→陰→陽) → 手足(陽→陰→陽)」となります。この組み合わせた手順が刺鍼手順の原則になります。ただ、必要の無い場合には、省略される事があります。
 例えば、慢性の病の時は、表位をはじめ体の表に邪が少ないので、最初の「陽に引く」を省くことが多いです。「陰先陽後」と呼ばれる手順です。また、逆に、急性の病の時は体の表に邪が多いので、「陰に刺す」ことは止めるか少なくし、「手足の陽に引く→胴体の陽に引く→手足の陽に引く」という手順で刺すことが多くなります。「先急後緩」の時の刺鍼手順です。