遊風の養生日記Ⅱ

術伝流の愉癒庵遊風(颶風颯雷電)が、鍼灸操体食養はじめ養生について書いていきます

看病で腰足、背中肩の痛み

 だんなさんの入院手術の付き添いで、病院の堅い丸椅子に座り続けて、腰痛、座骨神経痛、背中の痛みが出た方を診た。
 直ぐに背中側をやって欲しいらしく、サッとうつ伏せになった。久しぶりなので、腹診して全身調整もしたほうが良いかなとも思ったが、話しぶりからも、とにかく今日は辛さを軽くして欲しいという感じなので、足甲の地五会付近を押し、圧痛の左右差を聞いたら左とのことで、そこに引き鍼して治療を始めた。その後は、肩胛骨の下辺りから上から順に、ご本人が辛さを感じる処や、こちらがそれに関連してツボが出ていると思う処などをしらべ、順番に刺鍼していった。お尻や左大腿裏、右大腿内側が多かった。脹ら脛を刺鍼し、足首の踵の上の下昆侖と大鐘まで刺鍼した後、立ち上がって動いてもらったらラクに動けるという事だった。
 「他に痛い処は」と聞くと「肩の外側や首が痛い」という事で、肩井を肩胛骨と肋骨の間のほうに押すと「そこ」とのこと。刺鍼後、「そしたらここもかな」と上小海を押したら「痛い」という事で刺鍼。首周りでは、肩井に向かう首の付け根、大椎の周り、横頚中央、天柱などに刺鍼し、首を動かしてもらったら「軽くなった」というので、頭の熱い処に散鍼した後、手の甲の3,4間に引いて終えた。
 右足の厥陰経や仙骨周り、大椎周りや天柱などにツボが出ていたので、堅い椅子に座り続けただけでなく、心労も多かったのではないかと思った。