『めざせ!外来診療の達人』
- 作者: 生坂政臣
- 出版社/メーカー: 日本医事新報社
- 発売日: 2008/04
- メディア: 単行本
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- 外来診断学:合理的な診断推論にもとづく正診率の高い外来診療をめざして
- 外来では、限られた情報からの前向き推論
- 前向き推論:漸次収集される情報をリアルタイムに処理しながら診断をすすめていくプロセス
- 一般外来では、医療面接による病歴聴取だけで、7〜8割の疾患は診断可能
- 疾患を想起できるかがカギ
- 診断を想起できない場合は、キーワードをえらび、それをSQ(semanthic qualifier)におきかえ、SQに合う病態をVINDICATE+Pから考える
- キーワード「1年前から1か月に一度突発する症状」→SQ「間欠的intermittent」「発作性paroxysmal」
- 「局所localizedか全身generalizedか」「急性acuteか慢性chronicか」など対立概念を考えるとSQに置き換えやすい
- VINDICATE+P
- 外来では、限られた情報からの前向き推論
- 症例(カルテ)
- (若い)女性の悪心主訴、生理有無にかかわらず、妊娠も(最終月経日は、妊娠か否かの判定に役立たないことも)
- 冷や汗は重症疾患を示唆する重要な病歴! 手足をさわって冷たければショックを考える!出血など循環血流量の減少か、急性心不全か、中枢病変はまずない。
- 体のあちこちを痛がる高齢者にはPMR(リウマチ性多発筋痛症)も
- 息切れ:肺疾患、心不全、貧血+パニック障害
- 男性は下部尿道が長いから膀胱炎や腎盂腎炎なりにくいが、例外は尿路の解剖学的異常の場合、男児では膀胱尿道逆流症、老人では前立腺肥大など
- 高齢者の敗血症は、尿路感染症が最も多い
- 突然発症の持続性メマイは、小脳病変か全脳虚血かも
- 高血圧の既往患者の血圧が100mmHg位+メマイなら、急性出血も
- 尿管結石未経験の50歳以上の腹部背部の激痛は、大動脈瘤や動脈解離も←尿管結石のピークは再発ふくめ20代〜40代。
- 症状の発症順序は大切。嘔吐が先の激しい腹痛なら、食道破裂も。
- 仰臥位安静時や睡眠中に悪化する腰背部痛は、うつ病、後腹膜臓器疾患、脊髄圧迫病変(脊髄動静脈奇形による出血など)
- 腰背部痛の原因が筋・骨格系なら、日中の活動時間帯に悪化を感じることが多い
- 症状か所に異常所見が見られないときは、関連痛や放散痛を考える
- CVA叩打痛は、腎臓の炎症だけでなく、右下葉の肺炎、胸膜炎も
- CVA(costovertebrai angle肋骨脊柱角)叩打は、まず指の上から
- 達人コラム
- 軽症期には、異常身体所見が目立たない。病歴聴取で想起されない疾患の異常身体所見は見逃されやすい。
追記:続きは別記しましたーーーーー
『めざせ!外来診療の達人』2
http://d.hatena.ne.jp/kuhuusa-raiden/20101011
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