遊風の養生日記Ⅱ

術伝流の愉癒庵遊風(颶風颯雷電)が、鍼灸操体食養はじめ養生について書いていきます

『秘伝・杉山真伝流』

 杉山検校遺徳顕彰会が平成16年に発行したもの。読み始めたが、これは読んだからといって、その技術がすぐ使えるようなものではないなと思った。『杉山流三部書』や『鍼道秘訣集』よりも具体的に鍼の技術について書かれてはいるが、解釈次第という面も多い。また、柳谷素霊先生達がすでに書き残していることも多い。

 私は漢文古文は苦手なので、『杉山真伝流講義』という形で、どなたか出してくれないかなと思う。『長沙腹診考講義』や『切脈一意講義』もいいな。その3つがそろうと江戸時代の鍼灸技術が大分というか、かなり明らかになると思う。

 明らかになったとしても、その技術を現在に復活するには、また、別の努力が必用だが。それに稽古方法や伝承体系を工夫しないと、また、技術としては消えてしまい、言葉しか残らない結果に終わるだろう。まぁ、他人をたよっても仕方がないので、今まで通り、自分が理解納得でき、復活できた技術については、稽古方法を工夫し、できるだけ沢山の方に伝え残していきたいなと思う。症例研究もふくめて、一緒にやってくださる仲間がいると心強いが。