遊風の養生日記Ⅱ

術伝流の愉癒庵遊風(颶風颯雷電)が、鍼灸操体食養はじめ養生について書いていきます

『欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」』

 幕内秀夫さんがブログで紹介していて面白そうなので読んでみました。
 ーーーーー 以下、アマゾンの内容紹介 ーーーーー
日本人には、日本人のための病気予防法がある!…同じ人間であっても、外見や言語が違うように、人種によって「体質」も異なります…そして、体質が違えば、病気のなりやすさや発症のしかたも変わることがわかってきています…欧米人と同じ健康法を取り入れても意味がなく、むしろ、逆効果ということさえあるのです…見落とされがちだった「体の人種差」の視点から、日本人が病気にならないための方法を、徹底解説!
・日本人は炭水化物を控えてはいけない
・日本人がオリーブオイルを摂りすぎると生活習慣病
・筋トレをしても、日本人は“やせ体質”にはなれない
・血圧のために減塩すればいいとは限らない
・生活習慣が同じなら、日本人は欧米人より大腸がんになりやすい
・日本人は、欧米人より乳がんになりやすいタイプの乳房を持つ人が多い
・日本人が感染する東アジア型のピロリ菌は、欧米型のピロリ菌と違って胃がんを起こす力が強い
・日本人は、飲酒によって血圧が上がりやすく、すべてのがんの発症率も上がる
・・・・・・など、知られていなかった「日本人ならではの体質」の新常識が満載!
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 ーーー 以下、私が面白かった点 ーーー
・一卵性双生児は全く同じ遺伝子を持っているが、同じ病気になる確率は意外なほど低かった…生活要因を含む多くの環境要因が遺伝子の作用のオン・オフを調整している(エピジェネティックス)から…また、遺伝子は変異することもある
・米国では、人種に因る違いをふまえた人種差医療が導入されている
・2016年に日本人の標準的遺伝子配列が明らかになった…遺伝子変異は約2100万ヵ所、このうち白人と共通は1100万ヵ所、残りは日本人特有の変化
・日本人は頑張って筋トレしても"ヤセ体質"にはならない…70%が赤筋だから
・日本人は内臓脂肪が付きやすいので、オリーブ油はじめ脂肪を摂取すれば、すぐ体について、血糖値が上がり、血圧が上がり、動脈硬化が進む
・大腿骨頸部骨折は、カルシウム摂取量の多い国ほど多い(カルシウム・パラドックス)…日本人は、海藻、緑黄色野菜、大豆、小魚からカルシウムを取ってきた…大豆のイソフラボンは、骨からのカルシウム流出を抑える…日本人男性は乳製品摂取が増えるほど前立腺癌の発症率が上がる
・日本は心臓病の発症率が世界で最も低い国の一つ…ポリフェノールは、緑黄色野菜、大豆、胡麻、ニンニク、ナッツ、海藻、魚、緑茶にも入っている…アルコールの害、フランスはワインはじめアルコール消費量が多く、肝臓癌の死亡率は他の欧米諸国の2〜3倍高い…日本人の約半数はアルコールを肝臓で分解する酵素の働きが弱い
・日本人がヨーグルトを毎日食べると、遅延性食物アレルギーを発症することも
・夏は食が細くなるのが自然…肉の蛋白質が起こすDIT反応(食事誘発性熱産生)で肉食の人は暑がり
・日本人の便秘は、食物繊維を取るだけでは不十分…消化能力の低い動物性食品(肉、揚げ物、ケーキ、スナック菓子など)を減らす
・日本人の4人に1人は、カフェイン150mgで情緒不安定になる
・日本人はインシスリン分泌は少ないのに血糖値は下がっていた…穀物をいつでも十分に取れたから、ブドウ糖をグリコーゲンに変えて筋肉や肝臓に蓄えておく(インスリンの働き)必要性が低かった…日本で糖尿病が増えた原因は、脂肪摂取の増加…内臓脂肪が分泌する物質のいくつかは、インスリンの効き目を悪くする…欧米人は、肥満しても、皮下脂肪が増える、内臓脂肪は増えない…日本人が糖尿病を予防するには内蔵脂肪を減らす…脂肪摂取を減らし、炭水化物を十分に摂取する…低脂肪食は、低炭水化物食に比べて体内の脂肪が1.7倍多く落ちる…体重は、低炭水化物食の方が減るが…大豆製品はインスリンの効き目を良くするようだ…日本人はじめアジア人は、青魚に多いEPADHAの摂取で糖尿病の発症率が下がる
・世界の10万人以上を対象に実施されたPURE(Prospective Urban and Rural Epidemiological Study)という研究:塩分摂取量は多すぎても少なすぎても、死亡率や心臓病の発症率が上がる、塩分摂取は1日7.6〜15.2g、ただしカリウムを十分に摂取…カリウムは、野菜や豆類、芋類、魚介類などに豊富、和食は本来カリウム摂取に最適…
脂質異常症動脈硬化心筋梗塞の発症率が1.2〜1.3倍に上がる遺伝子変異…野菜や果物を余り食べないと発症率が2倍に上がる…野菜や果物を沢山食べると、この遺伝子変異が有っても発症率は変わらない…EPADHA不飽和脂肪酸なので酸化するが、水中では酸化されにくく、他の脂肪酸の酸化を防ぐ…EPADHAは、アジ、イワシ、サンマ、サバなどの青魚に豊富…大豆の摂取の多い日本人は、少ない日本人と比べて、脳梗塞の発症率が2/3、心筋梗塞の発症率が半分、ただし女性のみ…コレステロールの合成を促す食品:肉の脂身,霜降り肉、ソーセージ、バターなどの乳製品、パンや焼き菓子、スナック菓子、チョコレート、インスタント食品…コレステロールの合成を促さない食品:豆腐味噌などの大豆製品、魚介類、野菜、海藻、果物、胡麻、ほとんど問題無い食品:卵、イカ、タコ、魚の卵など…動脈硬化骨粗鬆症:カルシウム不足→骨からカルシウムが溶け血管へ→余ったカルシウムが動脈の壁に石灰化(同時に、骨が脆くなる)…日本人は、伝統的に海藻や緑黄色野菜、大豆、小魚からカルシウムを摂取…日本人は、ビタミンD も約9割を魚から摂取…
 
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