遊風の養生日記Ⅱ

術伝流の愉癒庵遊風(颶風颯雷電)が、鍼灸操体食養はじめ養生について書いていきます

『がんは治療困難な特別な病気ではありません!』

がんは治療困難な特別な病気ではありません!

がんは治療困難な特別な病気ではありません!

 素問八王子クリニックでも自然療法で癌を治療していると言う情報がFBで流れたので、読んでみました。
 ーーー 以下、アマゾンの紹介文です ーーー
 商品の説明
内容紹介
すべてのがん患者さんへ。
「近藤理論」を信じると早死にしかねません!
実際にがんを治した医師だから伝えられる「後悔しないがん治療」の実際。
近藤理論批判本はこれまで多数あり、
様々な専門医が「がんもどき理論」を中心に近藤氏批判を繰り広げていますが、
では「どの治療法」を選択すべきか、という
患者が本当に知りたい情報まで書かれているものはありません。
本書は単なる「近藤誠」批判だけでなく、
がん死亡率が下がっているアメリカで取組まれたがん治療の趨勢と、
近藤理論では見逃されている「食」と病気の関係、
「食」を見直しで、がんが改善された事例、
を説得力ある根拠とともに紹介。
※特定植物成分やサプリへの誘導本でもありません。

著者について
真柄俊一
1939年、新潟市に生まれ。64年、新潟大学医学部を卒業。
産婦人科医、第一生命医事研究室勤務を経て、2003年に自律神経免疫療法によるがん専門医院、素問八王子クリニックを開業し、現在に至る。
日本自律神経免疫治療研究会会員、全日本鍼灸学会会員。
著書に『がんを治す「仕組み」はあなたの体のなかにある』(現代書林)『がん、自然治癒力のバカ力』(現代書林)『がんを治すのに薬はいらない』(幻冬舎)『遺伝子群の働きを正常化すれば、がんは治せる』(現代書林)『食は現代医療を超えた』(現代書林)がある。
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ーーー 以下、私が興味を持った所 ーーーーーー

  • 第1章 自然治癒力を見過ごす日本医療と「近藤理論」を信じると早死にする

 
p8:「…(真柄先生の自然療法では)カルテ総数3000に対して30人以上の自然退縮を認める…」
(…真柄先生の自然療法:週1回の通院による鍼治療(井穴刺絡)とメンタルケア、自宅での食事療法…p9)
 
p9:「…再発ガンが治りにくいことは…西洋医学のガン治療では常識…」
 
p24:「…再発・転移を100%防ぐことが出来れば、手遅れでガンが発見された患者さん以外は、ガンで死ぬことが無くなるわけ…最も力を入れているのが再発防止のための治療…再発率を70〜80%減らせている…」
 
p25〜30:「…1950年から2010年の国別ガン粗死亡率年次推移…1950年の時点では、日本人のがん死亡率は、欧米よりもはるかに低く、トップのイギリスの40%程度…1990年頃を境に…イギリス・フランス・アメリカのガン死亡率が…下がり始めて…逆に日本ではさらに上昇を続け、90年代半ばにはアメリカを追い抜き、2000年代に入るとフランス、イギリスも追い越し、主要先進国の中でガン死亡率が1,2を争う高い国になって…」
 
p30:「…アメリカでは…2013年から…「植物性食品による国際医療会議」(IPBNHC=International Plant-Based Nutrition Healthcare Conference)が…始まり…肉や牛乳に代表される動物性食品中心の食生活から植物性食品に変えることで、ガンをはじめ現代病の予防・治療につなげる研究発表の会議…」
 
p31〜33:「…抗ガン剤を否定する部分…は…「近藤理論」に同感…現代西洋医学の薬の多くが化学合成物であり自然界に無いもの…すべての生物は自然界に存在する物質を背景にして進化…人間を含めあらゆる生物は、自然界にない物質を経験したことはなく、そのような未経験の物質には遺伝子がうまく対応できず、その結果、薬を飲むといろいろな異常が体に起きる…その異常をまとめて「副作用」と呼んでいる…漢方薬のように自然界にあるものを原料とする薬には副作用が比較的少ないのに対し化学合成している薬は副作用だらけ…抗ガン剤はその最たる「毒薬」…一部の血液ガンについて有効なことを除けば、治癒どころか正常な細胞をも破壊し、患者を激しい副作用で苦しめ、毒性死にまで至らせる可能性がある…」
 「…米国NCI(アメリカ国立ガン研究センター)…1985年…NCI所長がアメリカ議会で…証言…ガン細胞は…自分の中の遺伝子の働きで抗ガン剤を無力化させてしまう…ADG(Anti Drag Gene)の存在により、抗ガン剤でガンを治せないことが理論的にはっきりした…この証言の3年後、NCIは公式レポート『ガンの病因学』で、抗ガン剤はガンを治せないだけでなく、むしろ増ガン剤であるという内容の「抗ガン剤有害宣言」までした…」
 
p48〜:「…乳ガンと同時に妊娠2ヶ月…ガン治療のためには妊娠継続をあきらめたほうが良いと主治医に言われた…「自然治療」では有害な薬剤や放射線治療をやめてもらうので、体への負担もなく、赤ちゃんも健やかに育つことが可能…私のすすめを受け入れ…東京の板橋中央病院で手術…執刀は乳腺外科の上野貴史医師…放射線治療や抗ガン剤治療を患者が希望しないときには、いやな顔をせずにその要望に応じてくださる…無事にかわいい女の子を出産…今年の年賀状には昨年の入学式の模様…もちろん術後の再発もありません…」
 
p49〜:「…本当に恐ろしいのは、他の臓器…に転移する場合…(他臓器転移)ガンの再発率は乳ガンの場合は20%程度…再発防止のため抗ガン剤治療を受けている人が結構多いのですがそれで20%程度…「自然療法」では、わずか3%程度…」
 
p53〜:「…安保教授は、「手術・抗ガン剤・放射線」の3大療法すべてを否定…抗ガン剤・放射線については全くその通りと今でも考えている…手術無しの場合に経過の悪い人がわずかながら存在…手術後に通院する患者さんたちの再発率が極端に低い…ほぼ100%再発すると言われているスキルス胃ガンでも、5名の患者さん全員が再発していない…同様に再発率が高いはずの肉腫の患者さん3名全員再発しなかった…術後2年以内の局所再発率が80%位と報告されている膀胱ガンでも6人の患者さん全員が再発せず…術後の再発率が50%位と報告されている肺ガンでも、2006年以降に初診で来院された15名の患者さんでは再発率が0%という記録を継続中…」
 
p54〜:「…「自然療法」…刺絡療法・食事療法・メンタルケア…
 食事療法:当初はゲルソン療法を基本…→…コリン・キャンベル博士の栄養学理論に出会い、プラントベース・ホールフードの食事を推奨
 メンタルヘルスアメリカの精神神経免疫学(PNI=psycho neuro immunology)…サイモント博士のイメージ療法…→…筑波大学村上和雄名誉教授…私たちの遺伝子の多くは眠っています…
笑いやプラス思考、良い食事などによって、眠っている良い遺伝子のスイッチをオンにすることは十分に可能…」
 「…アメリカの細胞生物学者ブルース・リプトン博士…エピジェネティクス…遺伝子は単なる設計図に過ぎない…細胞の外からやってくるシグナル、つまり環境が遺伝子の働きを変える…健康状態を支配しているのは遺伝子ではなく環境…」
 

  • 第2章 国をあげてガンに取り組んだアメリカ、いつまでも何もしない日本

  
p64〜:「…2015年10月、WHO傘下のIARC(国際ガン研究機関)が「肉(・肉加工品)にはアスベストやタバコ並みの発ガン性がある」と発表…」「…相前後して、イギリスの研究者が「赤身肉の大量消費は体内のDNAにダメージを与え、ガンの発生を引き起こす」と…ガン専門誌「Cancer Research」に発表…」

p63〜:「…アメリカ人のガン死亡率…1991年を境に急激に下がり始め2013年までに20%低下…日本ではガン罹患率も死亡率も増え続け…」「…1977年発表マクガバン・レポート…①ガン、心臓病、脳卒中などアメリカの6大死因…現代の間違った食生活が原因に成って起こる「食源病」…②現代の医学は薬や手術といったことだけに偏りすぎた、栄養に盲目な片目の医学…病原菌退治の(偏った)思考回路…」「…1979年、健康な食生活のための数値目標を定めた「ヘルシーピープル」、その後「ヘルシーピープル2000」、「ヘルシーピープル2010」…」「…1990年、デザイナーフードプロジェクト」、植物性食品によるがん予防効果に焦点、約40種類を選び出し、重要度を示すピラミッド型の図を作成…」「OTA(アメリカ議会技術評価局)レポート…「通常療法では治らないとされている末期ガン患者が非通常療法でたくさん治っている。議会はこれら両方を詳しく調べ、国民に知らせる義務がある。」…」「1992年、NIH(National Institute of Health)に代替医療部が初めて設置…→…NCCAM(国立補完代替医療センター)に昇格…」
 

  • 第3章 「食」でガンは克服できる

 
p96:「…ガンの増殖…ネズミに4〜24%のタンパク質を与えて調べたところ、10%までだと「病巣の成長」は無く、10%を超えるとタンパク質の増加に伴い「病巣の成長」が激増…キャンベル博士…」
 
p99:「…牛乳のタンパク質の87%を構成しているカゼイン…ネズミ…カゼイン20%食:病巣反応80%程度…グルテン20%食:病巣反応10%程度…」
 
p100:「…コリン・キャンベル博士「ガンなどの現代病を防ぐには、動物性食品をやめ、プラントベース・ホールフードの食生活に切り替えるべき」…植物性中心の未精製・未加工な食品を丸事食べる…」
 
p102〜:「…チャイナ・プロジェクト→チャイナ・スタディ…」
 
p106〜:「…エセルスティン博士…1978年ケニアでの乳ガン発生率はアメリカの82分の1……1958年の日本の前立腺癌による死亡者数は18人…当時人口が2倍のアメリカは14000人…約400倍……ノルウェーでの心疾患による死亡率は1927年から年々増加し1939年にピーク…1940年に急激に減少…ナチス・ドイツに占領されたとし…」
「…脂肪とコレステロールを長い間摂取→血管内皮がべとつく→プラークが溜まる→動脈内腔が狭くなる→高血圧&動脈が塞がれる&血小板が反応して血液凝固→血管が詰まる…」
 
p113:「…映画「フォークス・オーバー・ナイブズ…FORKS OVER KNIVES」…ナイフ=医師の使うメス…「(正しい)食事は
手術に勝る」…主な登場人物:コリン・キャンベル博士とコールドウェル・エセルスティン博士…」
 
p115〜:「…2013年〜、International Plant-Based Nutrition Healthcare Conference(植物を基本にした栄養による国際医療会議)開催…
 

  • 第4章 心は変えればガンは治る

 
p126:「…ローレンス・ルシャン『ガン長寿学』(Cancer as a Turning Point)
 
p129〜:「…テロメアは染色体の先端に有り遺伝子情報を保護…テロメアが短くなると老化現象が起こる……テロメアの長さ:食事療法・ライフスタイルの変更プログラム患者群:6%伸長、受けない患者群:3%短縮…」
 
p147〜:「…幹細胞を組織培養皿に静置→数千個に分裂(同じ遺伝子)→(1)新しい培養液の培養皿に移動…筋肉細胞に…(2)異なった化学成分の培地で培養…骨細胞に…(3)更に異なった培地で培養…脂肪細胞に…→環境こそが遺伝子の活動をコントロールする…」
 
p148〜:「…細胞は独自の生き物であり、細胞膜が細胞の脳…培地の成分が細胞膜に結合し…細胞膜から細胞内に情報を伝達…細胞内の行動をコントロール…必要に応じて核にシグナルを送り、遺伝子を活性化…エピジェネティクス:環境シグナルが遺伝子を活性化し、その行動を調節する仕組
 
p152〜:「…人間は…約50兆個の細胞の共同体……体内では血液が細胞の成長培地…体内の細胞は血液中のシグナルに反応……正しい食事で血液を健康な環境に戻す…次は、心を健康にする方法を実行…」
 
p154〜:「…「天国の青い蝶」…重い脳腫瘍に侵された10歳のカナダ人少年…中南米熱帯雨林のブルー・モルフォを触れたい…行って触れて、カナダに帰国したら、余命数ヶ月の脳腫瘍が消えていた…」
 
p157〜:「…大村智教授…土の中の微生物はスゴい…ノーベル賞の本当の功績者は土……村上和雄教授…遺伝子の暗号解析…遺伝子の信じられない静置で絶妙な存在や機能を知った時…サムシング・グレートが作って書き込んだ…科学する心と祈る心が無理なく混じり合い、共存共栄…」
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 なかなか面白かったです。

 p31〜3の「…現代西洋医学の薬の多くが化学合成物であり自然界に無いもの…すべての生物は自然界に存在する物質を背景にして進化…人間を含めあらゆる生物は、自然界にない物質を経験したことはなく、そのような未経験の物質には遺伝子がうまく対応できず、その結果、薬を飲むといろいろな異常が体に起きる…」の部分は、私も同じように思っています。添加物(化学合成物)の多い食事をしている人の筋肉は鍼するとベタベタして鍼が動かしづらいです。化学合成物の血中濃度は直ぐ下がるのですが、全てが排泄されるのでは無く、筋組織間や皮膚と筋の間などの体液に残存しているようです。
 
 p152〜の「食事で血液を変え、細胞膜にシグナルを送り、遺伝子を動かしていく」と言う内容は、古方派漢方の「瘀血や水毒の解消」と良く似た考え方だなと思いました。
 
 p157〜の話は、私の「アニミズムと自然科学」の感覚に似ているなと思いました。ただ、私は、サムシング・グレートでは無く、自然そのものがスゴいなと思う点で、村上先生よりも大村先生に近いかもしれません。私は既存宗教の中では「超越者の存在を認めない」仏教(特に初期原始仏教)が好きですし。
アニミズムと自然科学」
http://d.hatena.ne.jp/kuhuusa-raiden/20160803
 
 真柄先生の方法は、私に似ているなと思いました。私は井穴刺絡は余りしませんが、首から上の炎症は、井穴はじめ指のツボへの灸で改善しています。モノモライ、ニキビ、口角炎、口唇ヘルペス、上気道炎であるカゼなど。二日酔いで肝臓に熱感が有る時は掌(手の平)の裏合谷へ灸します。食養も、プラントベース・ホールフードに+小型魚介+鶏肉がメインです。自然科学とアニミズムが無理無く共存していますし。
 普段から、そういう生活をしているので、真柄先生の方法でガンの再発転移が防げているのだとしたら、それはガンに成りにくい生活法になるのかもしれないなと思いました。それで、今まで方法に真柄先生の方法を少し取り入れていくと良いのかなという感じがしました。
 また、牛乳や牛肉の害は分かったけれど、小型魚介や鶏肉の害のエビデンスは載っていなかったので、とりあえずガンに成るまでは、小型魚介や鶏肉も食べていこうと思います。小型魚介や鶏肉の害のエビデンスを御存知なら教えてください、よろしくおねがいします。
 
 これで、10年師事した楊名時先生の気功太極拳の兄弟子にあたる帯津良一先生、ムラキテルミさんの主治医でやはり似た感じの石原結實先生、そして真柄先生、ガンに成ったら相談したい先生が3人になりました。
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ーーー 以下は、この項目のURLです ーーー
『がんは治療困難な特別な病気ではありません!』
http://d.hatena.ne.jp/kuhuusa-raiden/20171126/1511649807
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