遊風の養生日記Ⅱ

術伝流の愉癒庵遊風(颶風颯雷電)が、鍼灸操体食養はじめ養生について書いていきます

先天性脳動脈奇形の脳出血による片麻痺

 小学校の同級生の甥の方。同級生は小田原住まいだが、甥の方は、京都住まい。先天性脳動脈奇形で高校生のときに脳出血。その後遺症の右半身麻痺。若さの勢いでリハビリにはげみ、なんとか装具付きで歩けるが、右手は肘が曲がり手は握ったまま。
 春に見て、灸頭鍼などで、硬い筋肉をほぐしたら少し改善したので、また夏の母親(同級生の妹さん)の里帰りに合わせて頼まれた。

  1. 今回は、腕から。手甲に引き鍼のあと、
    1. 骨空にお灸して逃げる動作を誘導
    2. 指を曲げる筋肉の筋腹に置鍼して、指を伸ばす・・・運動鍼?。最中や直後に関係する筋肉がブルブルふるえた。
    3. 肘を曲げる筋肉の筋腹に置鍼して、肘を伸ばす・・・運動鍼?。最中や直後に関係する筋肉がブルブルふるえた。
    4. 拇指球に出ていたツボ3か所に透熱灸
    5. 手首が内転(小指側が手甲側にまわる手首捻転)してしまうので、前腕手のひら側の2本の骨のあいだの筋肉をほぐす。
    6. 肘が伸び、腕がたれ、指がかるく曲がった程度の状態になった。
  2. 次は足。足甲に引き鍼のあと、
    1. うつ伏せで、膝裏H字の両側と真ん中、計3本のラインの大腿中程から足首まで、出ていたツボに順に鍼して、ほぐす。刺したところが発赤するので発赤していないところにツボを探して刺鍼。
    2. 歩いてもらったら、内に足がはいるので、足太陰と足厥陰に出ていたツボに順に鍼して、ほぐす。刺したところが発赤するので発赤していないところにツボを探して刺鍼。足が内にはいらなくなる。
    3. 歩いてもらったら、膝のあがりがいまいちぎこちないので、大腿上面、足陽明に出ていたツボに刺鍼。膝の上がりスムーズになる。
  3. 頭に散鍼し、手甲の引き鍼で仕上げ。
    1. 頭は、左が、熱かったし、患部でもあるせいか、髪の毛のベタベタ感も左。
    2. 頭が左だったので、左手甲3,4間に引き鍼。頭のベタベタ感が強かった場所が側頭部だったので、関連はピッタリ。