遊風の養生日記Ⅱ

術伝流の愉癒庵遊風(颶風颯雷電)が、鍼灸操体食養はじめ養生について書いていきます

漢方フォーラムのアンケート結果

 「漢方鍼灸活用日本型医療創生」のための調査研究の結果を発表した第6回21世紀漢方フォーラムの概要とアンケート結果が発表になった。
第6回21世紀漢方フォーラム概要 « 漢方・鍼灸を活用した日本型医療創生のため調査研究
第6回21世紀漢方フォーラムアンケート « 漢方・鍼灸を活用した日本型医療創生のため調査研究


 アンケート結果の自由意見に、私が書いたものがたくさん採りあげられていて、びっくり。たぶん、鍼灸関係の意見が少なかったせいだと思うし、似たような意見が多かったせいもあるかもしれないなとも思いますが。

  1. 提言1A 「患者さんの主観を含めた個別化エビデンスの創出」について:「鍼灸の場合、流派・技・腕などによる差も考慮する必要があるのでは?臨床試験用技術標準のようなものが必要になるかもしれません。」
  2. 提言1B 「人材の育成」について:「鍼灸の場合、これもどういう技術標準を作っていくか、評価する方法と基準作りが難しいと思われます。」(別の方の意見で、「漢方はもちろん鍼灸も(医学部の)必須単位にしたほうがよい」というのもありました)
  3. 提言2 「生薬資源の安定的確保」について:「新しい農業の一形態として定着すると良いですね。」(これも、たぶん私。大学出て直ぐは、全共連という農協の全国組織に勤め、研修で1か月農家に住み込みで農作業したこともあります)
  4. 提言3 「国際ルール作りへの迅速・積極的な対応」について :「この分野でも鍼灸は江戸時代の鍼文献などから日本伝統の標準をみつけていく必要があると思います。」


 とくに、中医の国際戦略に対抗していくためには、江戸時代の鍼灸文献、『杉山真伝流』、『鍼道発秘』、『鍼灸重宝記』などから、日本伝統の和方の標準を見出していくことが大切なように思います。
 それぞれの現代語訳をした、大浦慈観先生、横田観風先生、小野文恵先生や、その後継者の方々が、日本伝統の標準の鍼灸のモデルを出してくださり、検討しあって、和方の標準を見つけていけると良いなと思います。