遊風の養生日記Ⅱ

術伝流の愉癒庵遊風(颶風颯雷電)が、鍼灸操体食養はじめ養生について書いていきます

患者のために自由診療(医師が鍼を多く使って)

元記事は朝日で流れましたが、朝日のHPからはすでに削除されたようです。以下のブログに文章があります。

http://ameblo.jp/wellness21/entry-10045930051.html


書き出しの部分を引用すると、以下の通り。
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国保沢内病院の元院長で、この春まで国保田老病院長を務めていた医師の増田進さん(73)が8月末、雫石町西根栗木平に診療所を開設した。診療科は外科でハリ治療が中心。現行の健康保険制度による診療報酬の仕組みは営利主義に陥るとして、全面的な自由診療方式に踏み切った。44年間地域医療を担ってきた経験を元に、患者本位の医療を目指した新たな挑戦だ。診療所は雫石スキー場の入り口にあり、名称は「緑陰」
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診察治療は、以下だそうです。
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診療は、患者の話をよく聞くところから始まる。患者のひざや腰を時間をかけて触診する。
薬よりも効くことが多いハリを打つ。1人の患者にあてる時間は約20分。
一日で20人ほどを診察する。
基本料金は1700円。ハリは1カ所300〜500円。手術料は1万円。
1回の平均診療費は約3千円という。
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追記:朝日新聞に出た文章は以下だそうですーーー
国保沢内病院の元院長で、この春まで国保田老病院長を務めていた医師の増田進さん(73)が8月末、雫石町西根栗木平に診療所を開設した。診療科は外科でハリ治療が中心。現行の健康保険制度による診療報酬の仕組みは営利主義に陥るとして、全面的な自由診療方式に踏み切った。44年間地域医療を担ってきた経験を元に、患者本位の医療を目指した新たな挑戦だ。
自由診療は、医療機関の一部で保険対象外の治療に対して行われることがあるが、全面的な導入は全国でも珍しい。
増田さんが新設した診療所は雫石スキー場の入り口にあり、名称は「緑陰」。知人からペンションを借り受け、8月22日にオープンした。スタッフは増田さんのほかに看護師、ペンションのオーナー夫妻らを加えた5人。
増田さんは1963年に沢内病院に勤務し、副院長、院長を務めた。老人医療費の無料化に象徴されるように、保健、医療、福祉を包括した「沢内方式」を推進し、地域医療のモデルとして全国から注目されてきた。
99年に田老病院に院長として移り、今年3月末に退職。現在は、月、金曜日に町立雫石診療所で診療を行い、火、水、木曜日の週3日間、緑陰診療所で患者と向き合う。
増田さんが自由診療方式を導入したのは、現行の医療制度に限界があることを常々感じてきたからだ。
収入をあげるために、過剰で、パターン化した診療に流れる。政府が医療財源を減らそうと進めている診療報酬の引き下げで、この傾向に拍車がかかる。
こんな医療現場の実態を見聞し、患者が本当に必要としている診療を行うために、緑陰診療所では、現行制度の枠の外に出ようと考えた。
診療は、患者の話をよく聞くところから始まる。患者のひざや腰を時間をかけて触診する。薬よりも効くことが多いハリを打つ。1人の患者にあてる時間は約20分。一日で20人ほどを診察する。
「3時間待ち3分診療」という大きな病院がある中で、患者と対話しながら丁寧に治療をしていく点に特徴がある。
基本料金は1700円。ハリは1カ所300〜500円。手術料は1万円。1回の平均診療費は約3千円という。
料金は、診療報酬を基準にし、診療報酬よりは安く設定している。それでも保険適用外だから割高観が否めない。
そのため、スタッフによる運営委員会を毎週開き、料金が妥当かどうかを見直している。運営委には患者代表を加えることも検討している。
診療は火、水、木曜日の午前9時〜正午、午後2〜5時。予約は緑陰診療所(019・693・3397)
◇増田進さんに、自由診療に踏み切った理由を聞いた。
――なぜ、今、自由診療なのでしょう。
政府が医療財源を削減し、医者は何とか収入を上げようとする中で、現行の医療制度が限界にきている。
例えば必要がないのに次から次に検査する。病名次第で検査も投薬も認められるから、病名を付け、マニュアルに従って治療の形を決める。患者さんは千差万別なのに、パターン化した医療になってしまっている。
 ――医療が営利主義に走っているということですか。
医者が、どうしたら収入を上げることができるかどうかで右往左往している。患者さんが必要としている検査をして薬を出すことではなく、健康保険で認められているかどうか、健保で定めた書類がそろうかどうかで動いている。
――診察ではどんなことを心がけていますか。
患者さんと向き合って話をし、違和感を感じる体の部分に触れる。そこにすごい情報があります。でも今の医療制度では触るよりも検査をし、薬を出した方がお金になります。
それと、患者さんの表情に気をつけています。治療がよければ笑顔になるはずです。沢内病院は明るかった。今の医療現場に笑顔はありません。
さらに人間の体が持っている治癒力を信じたい。治すのは私ではなく、患者さん本人なのです。
――自由診療では料金が割高になるのでは。
収入がある人からは料金をいただき、収入が少ない人からはいただかないということも考えてみた。しかし、当面は料金表を作ってやってみることになった。
治療を受けたいが料金が払えないという所得が低い方々にどう対応するか。今後の課題です。運営委員会で話し合い、割引なども考えたい。
(出典:朝日新聞
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追記:本も良かったです ーーーーーーーーーーーー
『森の診療所の終の医療』
http://d.hatena.ne.jp/kuhuusa-raiden/20101014
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